お盆
私の義理の母は、7年前の夏の暑い日に60歳を少し過ぎたところで亡くなってしまいました。いまの時代、とても早いお別れでした。
長い間、保育園の園長として働き、定年を迎え、やっとこれから自分の時間を持てたと思った矢先、病に倒れてしまいました。日課である愛犬マロンの散歩をしている時、少しだるく、疲れやすいなと感じていたようですが、年齢のせいだと思ってやり過ごしていました。それが悪かったのかもしれません。
近くの総合病院、自宅から2時間くらい離れた大学病院へと精密検査・入退院を繰り返していましたが、病名がわかるまで時間がかかってしまいました。最初に病院を訪れてから僅か半年で帰らぬ人になってしまいました。葬儀のため自宅にご遺体が戻ってくると、マロンが悲しげに鳴き声を上げ、数回吐いてしまいました。マロンもご主人が亡くなったことを理解したのでしょうね。
葬儀が終わり、49日そして1周忌法要とご住職が自宅に来られ、ご住職の奥様と義理の母が同じオカリナ教室に仲良く通っていたこと等、故人のエピソードを語ってくれました。
そして、1周忌、3回忌の法要の際は、いま頃はあの世でみんなの幸せを願っているよ。そして、昨年の7回忌法要の際は、お母さんもそろそろ私のこと忘れてもいいから、そっちで頑張ってと言っているよ、と諭して下さいました。
人は大切な人を亡くすと悲しみのどん底に落ち、もがき、怒り、悲しむことになりますが、時間が少しずつ心の隙間を埋めてくれると言われています。
今回、葬儀、49日法要、1周忌、3回忌、7回忌の各法要を経て感じたことは、悲しみを癒してくれるのは、時間の経過と共にご住職のちょっとしたお話であったことです。身内はそのお言葉にどれほど救われることでしょう。檀家が多いお寺では、ご住職が故人お一人、お一人とのエピソード等をお話いただくことは難しいかもしれません。ですが、些細なことでよいので、故人、ご喪家とのふれあいをお話いただくことが、いかにご遺族の心の支えになっているのか、いつの日かご住職にお伝えしたいと思います。
今年も8月のお盆には実家に帰り、墓前のお義母さんにいろいろ話かけたいと思っています。
- 更新日時:2019年08月9日|カテゴリー:ブログ