経済産業大臣認可の全日本葬祭業協同組合連合会(創立から64年)に加盟する、安心と信頼の全国1,340社から地域密着の葬儀社検索サイト

天国行きの列車

夏の盛りに、知人の一周忌を迎えました。

ミュージシャンとして地道な活動を続けてきたAさん。

命日の夜、彼のゆかりの地である小さなライブハウスで、

音楽仲間たちによる追悼ライブが開催されました。

 

Aさんはフォークブームの波に乗ってミュージシャンの道へと進んだ方です。

彼のライブには、小学校や中学校時代の同級生だという人たちが多く集まります。

その光景は生前から変わりません。

人生の大先輩がたにとても失礼な話ではあるのですが、

ちょうど私の親の世代にあたるその人たちが楽しそうに盛り上がる姿は、

なぜかとても微笑ましく感じます。

きっと昔から何ひとつ変わらない関係性や笑顔なのだろうと、

想像せずにはいられない空気が充満しているのです。

 

この日、仲間たちが披露した数々の曲には、たくさんの想いが溢れていました。

もちろん、これまでAさんと共に奏でてきたという思い出の曲もありましたし、

Aさんの生き様を記した曲や、

「目がかすむのは年のせいかな」なんて老いについて語りかける曲、

Aさんの存在の大きさを母に喩えた曲もありました。

 

そして、私が大好きな『最終列車』という曲も歌われました。

この曲は、映画監督として活躍する小林政広さんの作詞・作曲です。

小林監督は、仲代達矢さん主演の映画『春との旅』や『海辺のリア』などの作品で知られ、

海外でも高い評価を受ける名監督ですが、

映画監督や脚本家として世に出る前には、

「林ヒロシ」という名義でフォークシンガーとして活動されていました。

1970年代半ばに出されたファーストアルバム収録の一曲が、

この『最終列車』です。

Aさんが所属していたバンドのライブでもよくカバーされてきました。

 

歌詞に出てくる主人公「おいら」の住処は「天国」。

そこには温かい寝床が待っています。

しかし、この世にいる限りは、働くかうろつき回るしかありません。

安住の地である自宅へ帰りつくまでの道のりが、人生に喩えて綴られています。

 

サビでは…

ねぇ 旦那 お尋ねします

 天国へつれてってくれる最終列車は今

 どこいらを走っているんでしょう

(アルバム『とりわけ10月の風が』より)

と、今の自分の居場所を確かめるように尋ねるのです。

 

追悼ライブ終盤、曲の合間のMCでAさんのバンド仲間はこう語りました。

「Aさんの死から一年。

寂しさはボディーブローのように効いてきています。

でもいつかはみんな死にます。

もしかしたらそれは近いのかもしれない。

だからまた会いましょう。

死んでいきましょう。

Aさんありがとう! さようなら! またね!」

 

この日、優しい音楽に乗せて、少しの涙と多くの笑みがこぼれました。

自分の今がどんな人たちに囲まれて成り立っているのか。

ここまで来るためにどんな人たちが関わってくれたのか。

その幸せに気づかせてくれる、

とても温かい時間だったように思います。

 

Aさん、ありがとうございます。

また会いましょう!

  • 更新日時:2019年08月28日|カテゴリー:ブログ
葬祭サービスガイドライン
お葬式の知識
お葬式事前・事後の流れ
MY葬儀の準備
葬儀で失敗しないために
葬儀の役割とは?